* マロンちゃん of 幸せのしっぽのために ~免疫介在性溶血性貧血に負けない!~


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マロンちゃん
ミニチュアダックスフント


生年月日
2002年10月9日生まれ
女の子、未避妊
発症
2009年10月頃
病気に気付いたきっかけ
散歩中、座り込んで歩きたがらなくなり、道路脇の砂を舐めたがるようになった。
その後、新聞紙などの紙を舐めたり食べたがるようになった。
これまでの経緯
(先生の所見より)
初期に急激に進行する赤血球の再生不良性貧血の症状を示し
ステロイドホルモン・各種免疫抑制剤・免疫増強サプリメントで
急激な進行は止める事は出来ましたが、なかなか満足な治療結果が得られませんでした。
治療中、腸管からの蛋白の漏出が原因と思われる低蛋白血漿と、腹水の貯留症状が見られましたが
これらは、ステロイドホルモンと免疫抑制剤で改善されました。
その後、若干の赤血球再生が見られましたが
貧血が徐々に進行していく為、骨髄検査を実施しました。
骨髄内容物の病理検査の結果、骨髄内では形質細胞が腫瘍化し増殖していた為
多発性骨髄腫*1の治療に準じて、メルファラン*2・プレド二ゾロン・プロアントゾン*3で治療し、現在に至っております。
現在のところ、典型的な多発性骨髄腫の症状は示していないものの
一般状態の変化、内臓臓器の転移、血液蛋白の組成、血液の粘性、骨の変化など
今後の容体に十分な注意が必要な状況です。
2009年10月21日
初診
状態:粘膜(歯茎など)蒼白
血液検査:Tcho(総コレステロール)108 BUN18 総ビリルビン0.3
GOT10 GPT44 WBC(白血球)14600 RBC(赤血球)1820000 PCV11.3
PLT(血小板数)681000 TP(蛋白)6.8
治療:テトラサイクリン抗生物質 シメチジン*4 プリンペラン*5
2009年10月23日
検査
超音波検査:肝腎脾リンパ節その他内臓臓器には異常なし
血液検査:BUN21 GPT72 WBC25100 RBC1320000 PCV8.3 PLT618000
治療:プレド二ゾロン2mg/kg
シメチジン プリンペラン 総合ビタミン加皮下点滴
ABPC*6 バイトリル*7
2009年10月25日
状態:食欲低下。肩で呼吸をして、しんどそう。診察中に嘔吐
血液検査:BUN21 GPT72 WBC25100 RBC1320000 PCV8.3 PLT6180000 TP6.6
治療:状態の急激な変化により
赤血球系のみの異常による再生不良性の貧血(赤芽球癆など)と仮診断し、治療を開始
プリドール*720mg/kg 静脈注射
シメチジン・プリンペラン・総合ビタミン加皮下点滴
ABPC バイトリル
2009年10月27日
状態:食欲廃絶。肩で呼吸をして、苦しそう
血液検査:BUN42 GPT95 WBC22700 RBC1050000 PCV6.9 PLT6290000 TP5.8
治療:同様の治療を行なう。
2009年10月28日
クロスマッチテスト後、1回目の輸血。
輸血後血液検査:BUN21 GPT184 WBC23700 RBC1980000 PCV13.3 PLT365000 TP5.8
治療:プレド二ゾロン2mg/kg アザチオプリン2mg/kg
シメチジン プリンペラン 総合ビタミン加皮下点滴
ABPC バイトリル
2009年10月29日~11月1日
食欲と元気が改善されたため、上記と同様の治療を継続
2009年11月2日
状態:食欲もあり、比較的元気。
血液検査:BUN18 GPT266 WBC36400 RBC1310000 PCV8.9 PLT443000 TP6.0 Alb1.9
治療:ガンマガード2.5g 静脈注射 アトピカ50mg内服
2009年11月3日
状態:粘膜色の改善は全く見られなかったが、食欲と元気が良かった為、下記の治療を繰り返す
治療:アトピカ50mg プレド二ゾロン2mg/kg テトラサイクリン抗生物質 シメチジン
プリンペラン ラシックス*9
2009年11月4日
血液検査:BUN20 GPT215 WBC55700 RBC1570000 PCV12.6 PLT352000 TP6.0 Alb(アルブミン)2.1 黄疸(+)
治療:アトピカ50mg プレド二ゾロン2mg/kg バイトリル シメチジン プリンペラン
ラシックス トリコシード*10内服
2009年11月6日
血液検査:GPT215 WBC35400 RBC1650000 PCV13.8 PLT271000 TP6.4 Alb1.9 黄疸(+)
治療:同様
2009年11月11日
状態:調子はなんとか維持している
血液検査:BUN19 GPT260 WBC23500 RBC2010000 PCV17.5 PLT318000 TP6.0 Alb1.9 黄疸(+)
治療:同様
2009年11月15日
尿検査:比重1.014 蛋白(±) PH7.5 潜血(+)
治療:同様
2009年11月22日
状態:食欲もあり、元気
血液検査:BUN21 GPT184 WBC27400 RBC3180000 PCV23.5 TP7.2 Alb2.1
黄疸(+)
治療:同様
2009年12月6日
血液検査:BUN31 GPT67 WBC8700 RBC3180000 PCV24.5 TP7.2 Alb2.7
黄疸(+)
治療:同様
*ガンマガードの効果か?PCV値が向上してきた。このまま継続する事を期待する
2009年12月20日
血液検査:BUN31 GPT67 WBC11500 RBC2760000 PCV20.5 TP7.2 Alb2.0
*免疫力PUの為、サプリメントの姫マツタケリキッド*11の服用始める
2009年12月27日
血液検査:BUN16 GPT45 WBC15000 RBC2740000 PCV20.5 TP7.2 Alb2.0
*全体的な白血球の減少がみられる
2010年1月4日
血液検査:BUN24 GPT94 WBC21300 RBC2690000 PCV20.0 TP7.2 Alb2.8
治療:同様
2010年1月17日
血液検査:BUN31 GPT23 WBC4900 RBC2320000 PCV20.5 TP7.2 Alb2.0
治療:同様の治療と、ペテルナ*12処方(ラクトフェリンその他免疫UPを期待して)
2010年1月20日
血液検査:GPT23 WBC9700 RBC2150000 PCV15.5 TP8.0 Alb2.0
2010年1月24日
血液検査:GPT45 WBC16000 RBC1820000 PCV13.3 TP7.4 Alb2.8
治療:アトピカを中止して、レフルノミド(アラバ錠)3.3mg/kgを1回/日使用
プレド二ゾロン1.5mg/kg ゼンラーゼP(整腸剤)
2010年1月27日
血液検査:BUN39 GPT43 WBC22600 RBC1700000 PCV12.6 TP7.8
治療:同様の治療と、ペテルナ処方(ラクトフェリンその他免疫UPを期待して)
2010年1月30日
血液検査:BUN37 GPT48 WBC12300 RBC1740000 PCV13.1 TP7.4 Alb2.0
治療:アトピカ50mgとレフルノミド2錠(20mg)を併用して治療
プレド二ゾロン1mg/kg ラクトフェリン
2010年2月2日
血液検査:BUN42 GPT44 WBC11700 RBC1810000 PCV13.5
治療:同様
2010年2月12日
血液検査:BUN32 GPT25 WBC4000 RBC1170000 PCV8.8 Alb2.3 TP6.2
*全体的な白血球の減少がみられる
2010年2月16日
状態:調子が悪い(嘔吐3回/日)
血液検査:BUN49 GPT46 WBC2700 RBC840000 PCV6.4 Alb2.1 TP5.8
*クロスマッチ後、2回目の輸血
輸血後血液検査:BUN9 GPT392 WBC42000 RBC2120000 PCV14.5 Alb3.0 TP7.4
2010年2月20日
状態:比較的元気な状態
血液検査:BUN22 GPT50 WBC3300 RBC2480000 PCV17.0 TP5.8
治療:アトピカ50mg プレド二ゾロン1mg/kg ビクタス抗生物質
*効果が少ない為、レフルノミド中止
2010年2月26日
状態:飲水量が800cc/日に増量してきた。
血液検査:BUN36 GPT36 WBC17900 RBC1830000 PCV12.7 TP5.4 Alb2.1
治療:プレド二ゾロン中止 アトピカ50mg レフルノミド再開 ビクタス プロアントゾン
*赤血球系の再生異常として診断治療をしてきたが
末梢血に異常細胞(赤血球の再生像)が見られた為、骨髄検査を今後考えるとの事
2010年3月3日
状態:飲水量減少し、調子が良くなってきた
血液検査:BUN12 GTP26 WBC303000 RBC1770000 PCV12.9 TP6.2 Alb2.2
治療:エリロポエチン*13注射 プロアントゾン ビクタス アトピカ レフルノミドで治療
2010年3月12日
状態:食欲、元気共なくなる
血液検査:BUN45 GPT199 WBC85000 RBC2680000 PCV6.3 Alb2.2 TP6.4
*クロスマッチ後、3回目の輸血
2010年3月14日
輸血後血液検査:BUN15 GPT779 WBC18400 RBC2680000 PCV18.4 Alb3.0 TP7.4
治療:チオラ*14 プロアントゾン ビクタス アトピカ
2010年3月17日
血液検査:BUN9 GPT392 WBC11100 RBC2400000 PCV15.6 Alb3.0 TP7.4
治療:上記の治療に加え、プレドニゾロン1mg/kg
*麻酔後、骨髄検査実施
2010年3月21日
血液検査:GPT153 WBC42000 RBC1690000 PCV11.5 Alb2.5 TP7.4
治療:同様
2010年3月23日
骨髄検査結果:診断名 多発性骨髄腫
(形質細胞に特徴的な細胞形態と
メチルグリーンピロニン染色で陽性になる腫瘍化が認められた)
2010年3月30日
血液検査:Ca9.2 GPT54 BUN18 Alb3.0 TP7.4 WBC29400 RBC1680000 PCV12.7
治療:アルケラン*2 プレドニゾロン ビクタス プロアントゾン
2010年4月7日
状態:調子はよい
血液検査:Ca10.4 GPT33 BUN19 Alb2.9 TP7.8 WBC18000 RBC1880000 PCV15.1
治療:同様
2010年4月23日
血液検査・・・Ca10.7 GPT61 BUN28 Alb3.0 TP8.0 WBC11500 RBC2650000 PCV21.4
治療:同様
2010年5月11日
血液検査:GPT66 BUN21 Alb3.0 TP8.8 WBC13100 RBC3250000 PCV24.2
治療:同様
2010年5月29日
血液検査:GPT62 BUN18 TP10.0 WBC18800 RBC3480000 PCV25.3
治療:同様
*血液蛋白上昇の為、後日検査予定
今、現在
通院は1回/9日になり、治療継続中です。
粘膜の色はほぼピンク色で
普段の生活は発病前とそんなに変わりなく元気さも戻ってきています。
その他
治療中、いくつかのサプリメントも試してきました。
姫マツタケリキッド、ペテルナ、プロアントゾン
この中で偶然かもわかりませんが、プロアントゾンの服用を始めた頃から
徐々に状態が良くなってきたような気がしています。
しかしお薬ではないので、一概には言えないと思いますが。
メッセージ
闘病生活も9ヶ月目を過ぎました。
体調の方は比較的良好で、元気な頃とほぼ変わりない日常を送っております。
最初の頃は特にそうでしたが、毎日のように注射、点滴、そして輸血など
その子にとってもかなり辛い治療が続いてきました。
そしてこの病気にかかった子達は、みんな同じように懸命に頑張ってきましたし
今もなお頑張っているワンちゃん達も、たくさんいらっしゃると思います。
私が思うのは、先生を信じて治療して行く事はもちろんですが
その中で少しでも、疑問や不安があったとしたら
納得いくまで聞いてみる、という事も必要だと思います。
今後、奇跡が起こるかもわかりません。
決して諦めずに頑張っていきましょう。
飼い主さんへのメッセージ
管理人までお願いします。

2010年7月現在

*1 多発性骨髄腫:血液ガンの一種
*2 メルファラン(アルケラン):抗がん剤。異常細胞のDNA合成開始を抑制する事により、その増殖を抑制。腰痛や全身のだるさなどの自覚的症状、貧血、血小板減少や腎障害などを改善する
*3 プロアントゾン:細胞組織にダメージを与える活性酸素を中和する、副作用の心配のない犬猫用の天然サプリメント
*4 シメチジン:胃酸分泌を抑制する胃酸抑制薬
*5 プリンペラン:中枢の受容体にはたらき、嘔吐を抑える薬
*6 ABPC:アミノベンジルペニシリンの事で、抗生物質の一種
*7 バイトリル:犬猫の尿路感染症を治療する薬。幅広い細菌に優れた殺菌力を発揮する
*8 プリドール:コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム。急性循環不全の感染性ショック、急性循環不全の出血性ショック、急性脊髄損傷の神経機能障害の改善、腎臓移植の免疫反応の抑制に使用
*9 ラシックス:強力な利尿薬で腎臓に作用して排尿の量を増やし、体内の余分な水分をとり除く
*10 トリコシード:腸管の整菌(スキンケア)と、免疫力を上昇させる為の薬
*11 姫マツタケリキッド:多糖体を多く含み、生活改善・免疫力向上などをサポートする犬猫のサプリメント
*12 ペテルナ:「免疫グロブリン」や「ラクトフェリン」などのタンパク質が豊富に含まれる、母牛の貴重な初乳粉末を使用した犬猫のサプリメント
*13 エリスロポエチン:赤血球を増やすホルモン「エリスロポエチン」を人口的に作ったもの
*14 チオラ:代謝に関する酵素の活性を高めて肝臓の働きを改善。 通常、慢性肝疾患における肝機能の改善に使用
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