* カルルンちゃん of 幸せのしっぽのために ~免疫介在性溶血性貧血に負けない!~


カルルン.JPG

カルルンちゃん
ミニチュアシュナウザー

生年月日
1999年2月10日生まれ
2004年 子宮蓄膿症になり、卵巣・子宮摘出

一度目

発症
2005年4月
病気に気付いたきっかけ
元気がない、食欲がなく、吐く。
病気になってからの、主な症状
ずっと、横になってる。歯茎、舌、目の周り、真っ白。食欲が落ちる。食欲無し。吐き気。
使ったお薬と その副作用
ブドウ糖30cc・ヘパリン*1を点滴。
ステロイド、バベシア用注射・吐き気止めを筋肉注射。
ステロイド・抗生物質・鉄分などの入った静脈注射
ヘパリンと、もう一本注射。
飲み薬:ダナゾール*2・クリンダマイシン*3・グリチロン*4・ガスター*5
発症5日目(PCVは、12%)、シクロホスファミドを試すことになる。
同時に、ステロイド・ダナゾールも併用する。
行った治療・処置
発症6日目でPCV=8.6となり、輸血約200cc
赤血球 91(4月16日)→輸血→163→244→167(同18日)
ヘモグロビン 2.7(4月16日)→輸血→5.7→6.3→6.0(同18日)
PCV 8.6(4月16日)→輸血→15.5→16→18(同18日)
腎臓その他は、大丈夫。
吐き気もお薬のせいか、おさまっています。
血液検査の詳細
赤血球:211→182→149→91→輸血→163→244→145→135→171→485→589(輸血後20日)
Hb:5.9→5.3→3.6→2.7→輸血→5.7→6.3→5.2→4.6→5.5→11.9→14.1(輸血後20日)
PCV 16→17→14→12→8.6→輸血→15.5→16→15→19→41.7→49.2(輸血後20日)
GOT・GPT 1000以上、 T-Bill 60以上 ALP3500以上
白血球・血小板は、正常値

再発

発症
2010年5月
病気に気付いたきっかけ
お散歩で歩きたがらない。元気がなく、食欲が落ちる。舌の色が白い。
病気になってからの、主な症状
水をよく飲む。はじめの8~9日は、食欲がある。以後、食欲が少し落ちて、嘔吐、下痢。
再発11日目、夜中2時間ごとに下痢。嘔吐も有り。
使ったお薬と その副作用
総合ビタミン剤・葉酸・B12とブドウ糖を混ぜて静脈注射
(静脈注射用の針は、カルルンの右腕に留置)
フェジン(鉄)とブドウ糖を混合して静脈注射
トリブリッセン*6皮下注射
プレドニゾロン 4㎎/g 筋肉注射
(免疫抑制の場合は体重1kgあたり2~6mgで1日3回まで使用できます。)
内服(朝晩2回 粉剤):ボンゾール*7とミノサイクリン*8(原虫性疾患を考慮しての投与)
吐き気止めの注射
4日目以降・フェジン(鉄)とブドウ糖を混合して静脈注射
トリブリッセン皮下注射
ステロイドの量を減らして注射。
内服薬として
プレドニゾロン 5mg/1日(内服へ切り替えに伴いステロイドの量を減らす。)
アザチオプリン (イムラン・免疫抑制剤)50㎎を4分割して(包丁、2㎎/㎏)、1日1回 朝。
ノイロビタン (ビタミンB配合剤) 朝・晩1錠
ボンゾール:(5月18日にもらった粉薬)朝晩2回
ミノサイクリン
副作用:水をよく飲む。食欲増進。下痢・嘔吐。黄疸(肝臓が悪くなる)。
行った治療・処置
8日目、血小板が減少。エバンス症候群?
11日目、飼い主の自己責任で薬をやめる。
血液検査の詳細
赤血球(正常値 540~835):290→336→333→321→352→291→260→241→284
PCV(正常値 35.5~56.7):
21.8%→25.4→24.5→24.1→26.5→22.8→21.4→20.1→24.0
Hb(正常値 12.0~19.4):6.6→8.6→8.2→8.2→9.0→8.0→6.9→6.8→7.5
血小板(正常値 10.0~45.0):29.3→27.1→21.3→18.9→15.8→14.5→10.4→8.8→14.3
白血球:20600
T-Bill(正常値 0.3~0.9):1.1→1.0→8.1
体重は、7.5kg→6.2kg。嘔吐と下痢で、食べられないので痩せました。
この後おそらく、5kg台までやせたと思います。体温平熱。
白血球は特に多くなくて、膀胱炎かどうかはわかりにい。腎炎かも?
発症時は、肝臓の値正常。
13日目:GOT=125、GPT=261、ALP=3500以上
肝臓の値が悪く、黄疸を起こしています。
膵臓も、LIP=614と少し高い。
AMYL=924は正常。
エコーで内臓を調べましたが、肝臓・膵臓・脾臓・腎臓・膀胱、すべて異常無し。
唯一、胆のうの周りが少し白いとのこと。


今 現在
6月17日頃から、やっと嘔吐(吐き戻し)が止まり
今はほぼ、普通にご飯を食べさせています。
黄疸は、おしっこの色やお腹の黄色はけっこう早く消えましたが
うんちのオレンジ色は、やっとほぼ消えたところです。
舌・歯茎の色は、綺麗なピンク色になりました。
獣医さんには、発症13日目を最後に行ってません。
獣医さんは信頼できる良い先生ですが
獣医さんに行くとカルルンのストレスになるので、家でのんびり暮らしています。
体力・体重は落ちましたが、お散歩できる距離がだいぶ伸びて復活中です。
その他
この病気について、まだわかっていない事ばかりです。
うちのカルルンが、1度目に発病して今回の再発まで5年の月日が流れているのに
これといった治療法も薬も見つかっていません。
一回目の発症は、カルルンの娘フランが獣医さんでの5種混合ワクチンの接種で
アナフィラキシーショックを起こし*9、一命を取り留めた直後でした。
フランが生命の危機にさらされているのを目撃したカルルンが
非常にショックを受けたことは間違いがなく
私はそれが引き金となって、カルルンの免疫介在性貧血が発症したのではないかと思っています。
二回目の発症の1か月半くらい前に、急性肝炎・膵炎を起こして命が危なくなり*10
絶水絶食、点滴で抗生物質投与。
この肝炎・膵炎の影響があったのかも?と思います。
メッセージ
わんちゃんの生命力を信じて、あきらめないこと!
獣医さんの診断・治療はとても重要だけど、わんちゃんをよく観察して、飼い主さんが判断することも必要。
検査結果に一喜一憂しないように・・・(これが、本当に難しいのですが)
とくに、薬の副作用には、じゅうぶん気をつけてください。
本・インターネットの情報に、振り回されないように。
お薬を止めた理由とその時の気持ち
もともとカルルンは肝臓が弱く、3月末には肝炎膵炎で生命の危険な状態まで行きました。
いろいろ調べたり、カルルンを観察していて
ステロイドや抗生物質が、肝臓に負担をかけていることが明らかでした。
とくにステロイドの大量投与は、免疫性の溶血を止めるの必要かも知れませんが
肝臓などにダメージを与える危険があります。
溶血が止まったか、血は作られているか、よくわからない状態でしたが
肝臓が悪くなっていることは明らかでしたから、このまま薬を続けると
貧血ではなく、肝臓など他の臓器が悪くなって危ないと思いました。
幸い、エコーで内臓を調べましたが、肝臓・膵臓・脾臓・腎臓・膀胱、すべて異常無し。
主人とも話し合い、カルルンの生命力を信じて、薬をやめました。
発症から11日目で、薬を止めたのですが
今から思うと、さらに2~3日前にやめた方が良かったように思います。
薬をやめてからも、おそらくは薬の副作用で下痢と嘔吐が続いて
カルルンがどんどんやせていくのがつらかったですが
主人に励まされながら、ひたすら治るように祈ってました。
(特別に宗教を信じているわけではありません)
薬を飼い主の判断でやめることが、良い結果となるか、悪い結果となるかはわかりません。
もちろん、お薬の効果は認めています。
カルルンも、お薬がなかったら溶血が止まらなかったと思います。
カルルンの例は、特殊かもしれません。
それに、今は元気に回復していますが、今後また再発しないとも限りません。
心配は尽きませんが、今カルルンがどんどん良くなっている事が
何よりうれしく、あらゆるものに「感謝」です。
飼い主さんのブログ

2010年6月現在

*1 ヘパリン:抗凝固薬(血液凝固を阻害する薬)
*2 ダナゾール:免疫抑制剤。初期治療において、コルチステロイド剤の効果を増強すると言われている
*3 クリンダマイシン:粉で混ぜてある、赤血球が壊れるのを防ぐ抗生物質
*4 グリチロン:肝臓、肝機能をよくする漢方薬
*5 ガスター:お腹の薬
*6 トリブリッセン:トリメトプリム+スルファメトキサゾールのST合剤。サルファ剤であるサルファメソキサゾール(SMK)とトリメトプリム(TMP)という抗菌薬を5対1の比率で配合
*7 ボンゾール:ダナゾール。女性ホルモンを抑えるので、子宮内膜症・乳腺症に効果あり。造血機能をたかめて赤血球や血小板を増やす作用がある
*8 ミノサイクリン:細菌を殺菌するテトラサイクリン系の抗生物質。同系のなかでは、比較的耐性菌が少なく、強い抗菌力を発揮。
*9 フランのアナフィラキシーショックについては、こちら
*10 肝炎膵炎については、こちら
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